同愛記念病院アレルギー呼吸器科のブログ

スタッフ4名+医局秘書1名+部長1名で日々楽しく頑張っています。 大学の医局に関係なく、様々なバックグラウンドのドクターが集まっています。 後期研修希望者や(現在ほかの病院に勤務されている先生の)期間限定の国内留学のお問い合わせも受け付けております。アレルギー呼吸器以外の御専門の先生でも歓迎いたします。ご興味のある方は allergy6700@yahoo.co.jp までご連絡ください。 <p>☞<a href="https://www.allergy-doai.jp/"target="_blank

▶呼吸器

寒くない「寒い国」、寒い「寒くない国」

南四日市駅前(写真と記事は関係ありません) 以前にテレビを見ていて、「北海道の人の方が沖縄の人よりも寒がりだ」ということを実証する番組を見たことがあります。真偽のほどは置いておいても、確かに北海道や北東北の家屋は冬暖かく軽装で過ごせるという…

呼吸法、習ったことありますか?

オオコノハズク 同愛記念病院アレルギー呼吸器科には、毎日たくさんの喘息・COPD患者さんが来院されます。これらの疾患の第一選択薬は吸入薬になります。吸入薬は内服薬と違って気管支局所に分布しますので、全身への副作用が出にくいメリットがあります。し…

アイディアの逃げ足

天王寺動物園のカバさん 忙しい日常診療の中で、あるときふと臨床の素朴な疑問が頭に思い浮かぶことがあります。多くのそれは次の作業に移ると速やかに忘れ去られてしまうのですが、実はとても良い臨床研究のアイディアであったりします。これまで当科でも、…

コイントスの統計学

平等院鳳凰堂(10円玉の裏にあります) いうまでもなく、医学とは理系の学問でありサイエンスです。それゆえ受験科目には数学・物理・化学などの理系科目が英語とともにガッツリと課されていることがほとんどです。かくいう私も、理系のセンスなど皆無であり…

臨床研究の理想と現実

庄川峡(富山県南砺市)*写真と記事は関係ありません。 秋の台風シーズンとなり、当科にもその影響でぜんそく悪化を来して受診される患者さんが増えてきています。不思議なことに、ぜんそくの悪化は台風の接近時に最大となり台風が到達すると和らぎます。気…

毎日がドッジボール

名古屋銘菓・ぴよりんと悪の?ぴよりん みなさんは幼い頃に「ドッジボール」という球技を体験されたことがあるでしょうか?バレーボールくらいの大きさのボールを使って行う球技で、ノーバウンドでぶつけられると内野から外野に追い出されて外野から内野の人…

八百屋と魚屋

同愛記念病院アレルギー呼吸器科はその名のごとく、アレルギー科を内包した呼吸器内科であります。アレルギー科は臓器別診療科とは異なり、種々の臓器に起こりえるアレルギー性疾患を横断的に診療する科です。それに対して、呼吸器内科は気管支・肺という胸…

けがの功名

「内科医のメス」ともいわれる処方薬、医師の腕の見せ所であるとともに患者さんにとっては不快な臨床症状とサヨナラできる決定打となりうる存在かと思います。しかしながら、ときに運悪くその処方薬で副作用が起きてしまうこともあります。慎重に治験が重ね…

「臨床研究」事始め

レインボーブリッジ(写真と記事とは関係ありません) みなさんにとって、「臨床研究」というとどんなイメージですか?面白そうだけどなんだか難しそうとか、やってみたいけど何から手をつけたらよいのかわからないというイメージの方が多いのではないでしょ…

本日の天気予報:おおむね咳喘息・たまに結核でしょう。

かつては、気管支喘息患者であっても喘鳴がないという理由で診断が遅れた時代がありました。しかし、現在は喘息に関する啓もうが進んできており、自覚症状として咳嗽のみが見られる「咳喘息」も一般的にかなり認知されてきています。インターネットにもその…

KiHAC研究会(大阪市)レポート

普段のつれづれ草から少し離れて今回は、去る4/6~7に開催されました近畿北陸気道疾患研究会(略称:KiHAC)に参加してきましたので、その時のことを少々書きますね。

全自動のススメ

文明の力というのはすごいもので、私たちの生活を一変させてしまいます。例えば100年前にはたらいに水を張って洗濯板でごしごしと洗濯していたのが、現在では全自動洗濯乾燥機に洗濯物を放り込んでスイッチひとつ押すだけで、洗濯と乾燥を全自動でやってくれ…

メンソールたばこ、なにそれ美味しいの?

タバコを吸わない人間にとってタバコの銘柄はすこぶる謎の存在です。ご年配の喫煙患者さんには、「私はマイルドセブン」「わしゃ、ショートホープしか吸わん」などというこだわりがあるようですが、何が何やらちんぷんかんぷんです。日本人の喫煙率が右肩下…

「栄養補給」してますか?

忙しい日常診療の中で、みなさんはどのような食事をしておられますでしょうか? 朝はウ〇ーインゼリー・昼は菓子パン1個で外来・病棟管理と頑張り、夕食は出前でガッツリという先生方も多いのではないかと思います。そもそも世間一般には医師は美食家という…

聴診器の功罪

同愛記念病院アレルギー呼吸器科には毎日多くの慢性咳嗽の患者さんが受診されます。その中の多くの患者さんがおっしゃるのが、「前の病院/医院では聴診してもらって肺の音が綺麗だからぜんそくではないよと言われました」ということです。実際に当科外来で精…

研究会報告

2019年2月21日夜、Meiji ABC Forum in Tokyoがホテルグランドパレスにて開催されました。本研究会はCOPD治療におけるキードラッグであるLABA/LAMA(長時間作用型気管支拡張薬配合薬)に関するもので、当科の黨 康夫部長が第2部のディスカッションのメンバー…

ベロネフォビアと痛ない採血

当ブログをご愛読いただいているみなさまの中には、「専門診療科に関する文献紹介じゃないの?」、「エビデンスねえな」などのご不満をお抱えの方々もおられるかと思います。そのような高尚な学術的内容はほかのブログで沢山紹介されているかと思います。こ…

ぜんそくと抱き枕

ぜんそくの標準治療薬である吸入ステロイド薬がガイドラインに載ってから、ぜんそく患者さんの管理は大きく進歩しました。今ではぜんそく発作で入院になる患者さんはほとんどいなくなったものと思います(重症例が多い当科にはいまだに一定数の入院がありま…

おとなの食物アレルギー

少しずつ春の気配を感じられる今日この頃になりました。 ところで、みなさんは「同愛記念病院のアレルギー呼吸器科のブログだから期待して訪問してみたのに、アレルギーに関する話題はないの?」と思っておられないでしょうか?

胸部レントゲン写真の不思議

毎週決まった曜日の決まった時刻に行われるカンファレンス、毎回憂鬱だなぁと思っておられる先生方もおられるものと思います。特に画像診断に関しては、事前の十分な準備が必要ですので毎回苦労して読影されることも多いでしょう。ところで、本番のカンファ…

気胸の思わぬ落とし穴

スタッフが通勤途上に撮影しました。 今日も当院からは、東京スカイツリー™(人工建造物として世界第2位、自立式電波塔として世界第1位の高さ)が綺麗に見えています。実は当院は東京スカイツリーから約2kmのところにあり、通勤時にも東京スカイツリーがよく…

インフルエンザ

寒い日が続きますね。みなさま如何お過ごしでしょうか。ご多分に漏れず当科でも多数のインフルエンザの患者さんが受診されています。最近の患者さんの傾向としては、①必ずしも高熱が出ていない(しばしば平熱のことがある)、②罹患に伴い併存するぜんそくが悪…

同愛記念病院アレルギー呼吸器科ブログ開設にあたって

同愛記念病院アレルギー呼吸器科でございます。 当科は日本でも有数のアレルギー疾患診療施設のひとつであり、日本アレルギー学会・日本呼吸器学会それぞれの認定教育施設に認定されております。