同愛記念病院アレルギー呼吸器科のブログ

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おっさんたちが成し遂げていること

先日も夕方から院内の委員会2つはしごして、そのまますぐに委員を務めている某学会の委員会部会に出席しました。

 

今日は3つか~などと思いつつ、ふと毎月出席が義務付けられている院内の委員会を数えてみたら、実に定期開催だけで11もありました。これに臨時開催の委員会が加わりますので、委員会だけで相当な時間を費やしていることになります。そのボリュームに驚きつつ、かつて自分が若かりし頃を思い出しました。当時の私は卒後6~7年目の駆け出しで、朝から晩まで臨床にどっぷり浸かっておりました。当時の上司であった部長と顔を合わせるのは週に1度の総回診のときぐらいで、「このおっさん(失礼)、普段どこでなにしてるんだろ?」などと思っていたものです。今自分がそのおっさんと同じ立場に立って思うのは、当時のおっさん部長がいかに水面下で働いていたのかということです。ご存知のように、大きな組織には必ず「舵取り」が必要になります。病院でいえば、運営・経営・システム・医療安全・健康保険・救急医療・臨床検査・感染対策・臨床研修などの各領域のそれぞれを適切に運営しながら改良を重ねることがどうしても必要になります。何か問題や事件が生じれば、その解決のために委員会参加時間とは別に行動しなければなりません。実際、感染対策委員会がインフルエンザのアウトブレイクに対して対策したり、医療安全委員会が患者さんからのクレームに対応したりするわけですが、実際に対応している人たちは機械ではなく正に委員会メンバーの先生方なわけです。今にして思えば、そのためのマンパワーの任についていたのが各部門の管理職の方々(含むおっさん部長)だったのです。恥ずかしながらその事実を全く知らずに働いていた私は、実はこれらの「縁の下の力持ち」の存在があって初めて何の心配もなく自分が臨床に没頭できていたのだということに遅まきながら気づいたわけです。

同様の委員会によるシステム構築とその維持は各領域の学会でももちろん必要です。私も某学会の複数の委員会で働かせていただいています。委員会議題に上がるさまざまな案件をみながら学会の利益・公平性を担保するのがこんなに難しいことなのかという現実に直面しつつも、大変やりがいのある仕事をさせていただいています。はなはだ個人的ですが、私のこの学会委員会活動がかつての上司(おっさん部長)に対するお礼(=罪滅ぼし)になればいいなと思っています。将来ある若手のドクターのみなさん、あなたの上司は(多分)見えないところであなたがたのために働いておられるのですよ。決して「おっさん」呼ばわりせずに、優しくしてあげてくださいね。

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